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リビジョン 3 (KOBAYASHI Shinji, 2011/09/09 01:10) → リビジョン 4/13 (KOBAYASHI Shinji, 2011/09/09 01:10)
h1. よくある質問と回答 このページには今まであちこちでうけた質問とそれに対する回答を書いていきます。個人的見解を含みますので、ご注意ください。 h2. Archetypeはよく考えられているが、手間がかかりすぎる。忙しい日本には向かないのではないか。 日本の医療現場は過剰労働によって成り立っていることは承知しています。その現場を支えるために、日本では省力化、効率化のために医療の電子化が進められ、電子カルテシステムというのが開発されてきました。それにより効率が良くなったかどうかについては様々な議論もありますが、一定の役には立っていると思います。現場重視でなくてはいけないという意見はよくわかりますし、まず第一に考えなければならないことでしょう。 しかしながら、既存のシステムには以下のような問題があります。 * データの再利用性(相互運用性)が乏しい * データの内部構造がベンダ依存になっているために、結局システムもベンダ依存になっている * 各種統計にデータを再利用することがなかなか困難である * 標準規格に則ってメッセージを作成しようとしてもなかなかデータを出すことができない * 現場の要求により新しいシステムを構築しようとしたときに既存のデータを活かすことがなかなかできない これらの問題を解決するためには、データそのものの相互運用性を向上させるというのが遠回りに見えて本質的な解決につながります。そして、それは忙しい現場の要求に機動的に対応するシステム構築を支えるものとなる可能性があります。Archetypeを採用するかどうかについては、いろいろな条件を踏まえて判断すべきとは思います。現状ある問題についてどのように解決していくのか。あるいはしないのか。解決するとしたらArchetype以外にどのような方策を取っていくのか。前向きに進む議論をすべきであると私は考えます。 h2. 公開されているArchetypeが少ない。日本向けではない Archetypeを作成することはそんなに難しいことではありません。公開されているアーキタイプエディタを使えば、誰でもArchetypeを作成することができます。アーキタイプエディタにはいくつかありますが、その多くは無償でopen source softwareとして提供されています。しかし、そのArchetypeの設計が妥当なものであるかについては、多くの議論を重ねる必要があります。"Clinical Knowledge Manager":http://www.openehr.org/knowledge/ には多くの議論を積み重ねられたarchetypeが約250個公開されています。しかし、これだけでは不十分であり、(日本に対応した)Archetypeをもっともっと創っていく必要があります。 には多くの議論を積み重ねられたarchetypeが約250個公開されています。しかし、これだけでは不十分であり、(日本に対応)したArchetypeをもっともっと創っていく必要があります。 日本独自で作成されたarchetypeを含めて、翻訳したものや、いかにも未成熟で使い物にならなさそうなのまで含めて、大々的に公開して共有するリポジトリを構築するように今、本家に働きかけているところです。比較的ゆるい条件で利用することができるようにしていくつもりです。他のオープンソースソフトウェアプロジェクトと同様に、共有して共同して開発することで質の向上と量的な拡大を狙えると思っています。99%はJunkでも1%のdiamondが発掘出来れば成功であると思っていますし、試行錯誤はあって当然だと思います。 ないからといって不平を言うだけでは前には進みませんが、もし、その足りない部分を新たに作って公開すれば世界中で再利用されて感謝されることになります。ノウハウや経験はやりながら身につくものなので、お気軽にどうぞ。本家とはライセンスについて協議しており、決着がついたらアナウンスします。